さまよえるLOVEずっきゅん

大阪の広告制作&ライター事務所 ラッキー・スター。 コピーライター&ライターが気まぐれに綴るたわごと。

2015年03月

Wi-Fi対応のどら猫

オフィスではFM放送を流している。
昨日も聞き流しながら仕事をしていたのだが、
CMのナレーションで
「Wi-Fi対応のどら猫」と流れてきて、
「へっ?」と耳を疑い、そのまま聞き続けたところ、
それは「どら猫」ではなく、「ドラレコ」、
すなわちドライブレコーダーの略であった。
そうだよな、そんなわけがないよな、
すぐに聞き間違いだとわかったので、
電子機器を搭載した猫が魚をくわえて逃げていくさまを
想像するには至らなかったが、
CMをすべて聞かなければ、
「最近はそんな猫がいるのか」と思い込んでいたかもしれない。

これがテレビであったなら、
「どら猫」と聞こえても、画面に映る車内の映像によって
「ああ、ドラレコか」とすぐにわかるだろうが、
音だけで情報を得るラジオとなるとそうはいかない。
それだけに、ラジオCMの制作では、
聞き間違いをされないように、使う言葉を選ばねばならないだろう。

ただ、「へっ?」と注意をひき、そのまま聞きこませるのも
一種の裏ワザのような手法だといえるかもしれない。

けど、そういうのってやはり邪道だと思う。
いくら聞かせる効果があるとしても、私はそういう制作はやりたくない。
もちろんクライアント側からの希望であれば応じるが、
そうでなければそういうのはやりたくないなと思う。

ごあいさつ

ブログを一新しました。

これまで他のブログに書いた内容や、
フェイスブックに書いた内容からの一部転載を
こちらにまとめました。
なので、日付は適当に入れていることがほとんどです。

今後はあまり更新できないと思いますし
「不定期更新」としておきます。

コピーの持つ力・その2

ポスターや新聞広告を作る際、
ビジュアルで勝負する「見せる」よりも、
コピーを重視した「読ませる」ものを作る。
視覚に訴えかけるだけでなく、
読ませることで脳に強いイメージを植えつけることができると
そう考えているからだ。
全体を表現するビジュアルがあって、
コピーがその説明書きのようになっている形ではなく、
コピーが主導でデザインがその付随といった形がいいと思っている。
ただ、これはあくまでも私個人の意見であり、好みである。
すべての広告がそうあるべきだというわけではない。
好みは人それぞれ、それだけだ。

なので私は、紙媒体の場合は
コピーの力を主導にした「読ませる」広告が大好きである。

昨日ここで紹介した日本ペットフードの新聞広告だが、
コピーを書いたのは児島令子さん。
言わずと知れた大御所のコピーライターである。
まさにコピー主導の「読ませる」広告の見本といってもいいだろう。
この広告に心を動かされた方は多いだろう。
私もその一人で、2番目に好きな広告である。


このように文章の力が強い広告は確実に人の心を揺さぶる。
そして、長く記憶に残っていく。
しかし、コピーを主導にするからといって、
必ずしも多くの文章量を必要とするわけではない。
その例として、FM802の開局告知の広告ポスターを挙げたい。
これは、私が好きな広告として一番目に位置しているものである。

画像がないので文章で説明するが、
キャッチコピーは
” 左へ ひねらんかい ”
デザインは、上を向いた人の鼻を、
別の人の手が左へひねっているものである。
このビジュアルは地下鉄の駅などに掲出する交通広告バージョンで、
別のバージョンもあったようだ。
唯一の在阪FM局の85.1Mhzに合わせているダイヤルを
80.2Mhz、つまり左へひねれといったメッセージである。

この一行のキャッチコピーは、
それだけで心の奥底に響いてくるような、そんな強さがある。

このようにほんの数文字であっても大きな力を持つコピーもあれば、
読み進めるうちにじわじわと心に深く突き刺さっていくコピーもある。
そんな力を持った強いコピーに較べると、
私はまだ、表面をなでる程度の弱いコピーしか書けない未熟者だ。
なのでまだまだ修行を続けて、
そのような力のあるコピー、
読む人の魂を揺さぶるようなコピーを書けるようになりたいと思う

一生涯、ゴールなしの修行を続けるつもりでいる。

コピーの持つ力

イメージ 1


死ぬのが恐いから
飼わないなんて、
言わないで欲しい。

おうちを汚すから飼わないというなら、
犬はお行儀を身につけることでできる。
留守がちだから飼わないというなら、
犬はけなげにも、孤独と向き合おうと努力するかもしれない。
貧乏だから飼わないというなら、
犬はきっといっしょに貧乏を楽しんでくれる。

だけど、、、、死ぬのがこわいからといわれたら、
犬はもうお手上げだ。
全ての犬は永遠じゃない。いつかはいなくなる。
でもそれまでは、すごく生きている。
すごく生きているよ。
たぶん今日も、日本中の犬たちはすごく生きていて、
飼い主たちは、大変であつくるしくって、
幸せな時間を共有しているはず。

飼いたいけど飼わないという人がいたら、伝えて欲しい。
犬たちは、あなたを悲しませるためにやっては来ない。
あなたを微笑ませるためだけにやってくるのだと。
どこかの神様から、ムクムクしたあったかい命を
預かってみるのは、人に与えられた、
素朴であって高尚な楽しみでありますよ、と。


2004年2月28日 朝日新聞掲載  
(NPF 日本ペットフード 広告) 

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日本ペットフードの広告ポスターで、
コピーを書いたのは児島令子さんです。

(続く)
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