さまよえるLOVEずっきゅん

大阪の広告制作&ライター事務所 ラッキー・スター。 コピーライター&ライターが気まぐれに綴るたわごと。

2015年01月

独創性のあるくだらなさ

一時期、オープンのコンペに積極的に参加していたことがある。
オープンとはいえ会員制で、会員になれるのはフリーランスのクリエイターである。
募集されるのはデザイン系なら、ロゴ作成やWEBサイト作成、
ライター系なら、ネーミングやキャッチコピー、あるいは記事作成といったところだ。
私はもちろんライター系の仕事を専門にして選択しているが、
何でもかんでも応募するわけではない。

まず、報酬が割に合わないものは受けない。
たとえば「400字の文章100本を5000円で」などといった
案件があるが、1本あたり50円ということである。
そんな金額で書けるかいと即刻無視をきめる。
そう考えるのは私だけでなく、その依頼案件に対しての応募は1人だけであった。

次に、依頼内容があまりにも抽象的過ぎるものも無視する。
たとえば「新規開業する居酒屋の店舗名ネーミング」で
詳細を見ると「チェーン展開を目指す居酒屋です」としか書かれていない。
それだけでどうやって店名を考えろというのか。
ターゲットとする客層は? 年代は? 出す料理の内容は?
店の造作は? その他必要な情報はたくさんある。
「若い女性を主に集客したい洋風居酒屋」と
「各地の地酒をとりそろえた日本酒好きのための店」とでは
考える方向もできあがる名前もまったく違ったものになる。
あらゆるパターンを考えて、それらひとつひとつに対しての名前をいくつも考え、
どれか当たるだろうと乱射をする方法もあるが、
このコンペでは1つの依頼に対して提案できる件数に制限があるのだ。
なので具体的なイメージが固まらないとそれに沿ったネーミングができない。

 ある時期、本業の仕事も多忙であったため、
コンペの参加が片手間以下の適当なものになってしまい、
出来は「今ひとつ」~「ろくでもない」といったことが続いた。

その「ろくでもない」ものであるが、
まず「フコイダンを主成分とした画期的な健康食品のネーミング」に
応募したうちの1本が「スゴイダン」。
次に「オーストラリアの物品を輸入販売するWEBショップのネーミング」に
応募したうちの1本が「レッツ豪」。

くだらねえ・・・けどまあとりあえず応募しとくか、と
WEB上の応募フォームから送信したところ、即座に瞬間却下された。
えっ? なぜ? どうして? あまりにもくだらないから?
なぜだなぜだと却下メッセージを読んだところ、
「既に同じ内容の提案が出されているため」と書かれていた。
くだらないことを考えるのは私だけではなかったのだ。

うーん、ただくだらないだけではなく、
「くだらないけど独創性がある」くらいでないと、
戦っていけないということである。

飛行機ファッション

初めて飛行機に乗ったのは22歳の秋、
当時勤めていた会社の社員旅行であった。
行き先はハワイ、時差の関係で2泊4日の日程である。

私はそれまで飛行機に乗ったことがなかった。
海外旅行には行ったことがない。
生まれ育ちは四国の愛媛で、小学校の修学旅行は高知、
中学校では大阪・京都・奈良、
高校では九州一周(ただし福岡を除く)であった。
その他、遠方へ旅行したことはなく、
琵琶湖から東へは行ったことがなかった。

そんな私がハワイに行くことになったわけで、
ハワイって常夏だというけど何を着ていけばいいんだろう、とか
金はやっぱりドルだよな? など、
会社の友人にあれこれ相談した。
しかし、この友人が実はまたろくでもない野郎だったのだ。

社員旅行の1ヶ月ほど前、旅行代理店の担当者を招いての
説明会が社内で開かれた。
おおよその行動計画や注意点などが説明された後、
質疑応答に進む。
「拳銃を撃てるスポットがあるそうですが、行けますか?」
「ディスコに行きたいんですが、日本語は通じますか?」
といった質問が続いた後、私も確認しておきたいことがあったので
挙手して質問をした。
「飛行機に乗る時、ネクタイ着用だと聞いたんですが・・・」

たちまちうちに社内中が爆笑の嵐となった。
あれこれ相談した友人にかつがれていたのであった。
やられた・・・あの野郎・・・。
しかし、それで終わる私ではない。
それからしばらく後、吉○家に行ったことがないというその友人に
「牛丼の他にサラダや味噌汁などのサイドメニューがあって、
 すべて別料金で有料、七味もひと振り10円かかる」と説明し、
それを信じた友人に、
「すみません、七味ふた振り分ください」と言わせることに成功した。

その後何度か飛行機に乗ることはあったが、
うーんなんというかやっぱり飛行機は好きになれない。
よほど急がないといけないといったことでなければ、
たとえば東京に行くにも、飛行機より新幹線を選ぶだろう。

カッティングシート職人

うちのボクシングジムはビルの1階にあり、
入口ドアを含めて前面がガラス張りになっている。
で、ビルの規約で建物に看板などをつけられないため、
カッティングシートで作った切り文字をガラスに貼って
看板がわりにしている。
ジムの名前はもちろん、ジムサイトのURL、「練習生募集」の文言、
その他いろいろを貼り付けている。

これらはすべて自分で作って、自分で貼った。
印刷屋やデザイン工房に頼めばこれがまたけっこうな値段になるのだ。
自分でやればシート代だけですむというものだ。

実はカッティングシートでの文字やイラスト作りは
ずっと以前にけっこうわりと多くやっていたことがある。
車に夢中になっていた20代前半の頃、
車のリアウインドウやらフロントガラスの上部やら、
ボンネットやらドアやらに、
カッティングシートで作った文字やら模写したイラストやらを
貼りまくって喜んでいた。
作って貼って、飽きたらまた別のを作って貼っての繰り返し。
定番にしていたのはフロントガラス上部の
「JOHNNY」の文字と、
リアガラスのペコちゃんのイラスト。
さらには友人に頼まれて有料で作ってやったり、
仲のいい女の子に無料でプレゼントしたり、
自己利用以外でも作りまくっていた。

当時はワープロも出回っておらず、またコピー機も持っておらず、
勤めていた会社のコピー機を使うことなど許されるはずもなく、
シートに鉛筆で文字やイラストを書いて、
それをカッターで切り取るといったことをやってた。
今同じことをやれと言われても、とても無理だ。

25歳の時に免許取り消しをくらって、
車への熱がさめて、
その後はカッティングシートから長いこと離れていたのだが、
 ジムを作った時、先述の理由により看板代わりの文字作りをして、
それ以降も時々追加で作って貼ってをやっている。

しかし、昔より今のほうが制作の環境はいいのに、
昔よりも腕がおちたような気がしてならない。
それはたぶん、昔は趣味で気楽に作っていたけど、
今は仕事の関連として「きれいに作らねば」と気負いすぎて
それが逆効果になっているのではないかと思う。
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