5月の初め、出版社から
「原稿をオリックス球団本社に見てもらったところ、
訂正が必要な記事がたくさんある」と連絡があり、
チェック入りの原稿が送られてきた。
訂正が必要となっている記事は240本中69本、多すぎる。
内容は、
「パ・リーグ」とすべきところが「パリーグ」となっているなど脱字・誤字が2本、
ファンの間での噂話とか都市伝説的な話であり、
記事の事実確認が必要となるであろうものがたくさん、
そして、それを書いていいのかどうか事前確認が必要と思われるものが数本、
といったところである。
まず、誤字脱字系であるが、「パリーグ」は「パ・リーグ」と直して終わり。
もうひとつは「嘉勢(かせ)敏弘選手」の「せ」は実は「勢(いきおい)」という字ではなく、
当用漢字にはない特殊な外字である。
ワープロでは出てこず、外字作成エディタを使ったかうまくいかず、
しかたがないのであきらめて他の記事を作って差し替えた。
次に、記事内容の裏付けや事実確認が必要なもの、はすべてボツにして
新たな記事を書いて差し替えた。
同じく、外部に事前確認が必要になりそうな記事もボツにした。
たとえば、事前確認が必要となりそうなのは、
「阪急西宮球場で競輪が行なわれていた」は西宮市に、
「阪急西宮球場で宝塚歌劇団の大運動会を開催」は宝塚歌劇、
「阪急西宮球場で行なわれた最後のコンサートはスマップ」はジャニーズ事務所、
それらは、すべてボツにして他の記事に差し替えた。
裏付けをとる必要がない、あるいは出元がはっきりしていることを条件にして、
球団の公式サイトや、新聞で報道された記事の中からなどから
新しいネタを探して記事を書いた。
その作業は3日間続いた。
今思えば3日でよく書けたなと感心する。
( 続 く )