訂正と差し替えとを加えた原稿を出版社に送り、
さらに現地での打ち合わせ用に印字したものを用意して、

担当編集者といっしょに京セラドーム大阪の中にある

球団事務所に出向いた。


そこで球団広報の部長さんと3者で打ち合わせをしたが、

差し替えをした記事はオフィシャルなところから引っ張っているだけあって

今度は訂正や要確認が必要になった記事もなかったが、

ひとつだけ、

「ほっともっとフィールド神戸でAKBの握手会をしたら、

 芝生が踏み荒らされてえらいことになった」の記事を、

「ほっともっとフィールド神戸では、試合終了後のグラウンドで

 1泊のキャンプができる企画がある」に差し替えることになった。

AKBの握手会の件は事実なのだが、
芝生の保護を怠った担当者がえらく怒られて猛省しており、

とりあえず決着はついているので、

これ以上傷をつつくようなことはできれば避けてやってほしいとの意向で、

ではその件は書かずに別の記事にしますと、

キャンプの内容に差し替えた。


前回書いたが、

チェックが入った記事の事実確認や事前掲載承諾もやろうと思えばできたのだ。
ただ、それをすべてやるとなると、当然のことながら時間がかかる。

それが終わるまでは印刷も製本もできず、発行日も決められない。

あせるわけではないが、今回は時間はかけられない、との思いがあった。

そんな思いがあったので、69本の記事差し替えを突貫で仕上げたのだ。


その「できるだけ早く出したい」の思いは、

担当編集者と広報担当者からも感じられた。

3人の思惑はたぶん共通していたはず、

「オリックスが快進撃を続けているうちに出してしまいたい」

それに尽きる。
その時「このままシーズン終了まで首位を走り続けると思うか」と言われれば

たぶん3人とも答えに渋っていたと思う。


( 続 く )