ポスターや新聞広告を作る際、
ビジュアルで勝負する「見せる」よりも、
コピーを重視した「読ませる」ものを作る。
視覚に訴えかけるだけでなく、
読ませることで脳に強いイメージを植えつけることができると
そう考えているからだ。
全体を表現するビジュアルがあって、
コピーがその説明書きのようになっている形ではなく、
コピーが主導でデザインがその付随といった形がいいと思っている。
ただ、これはあくまでも私個人の意見であり、好みである。
すべての広告がそうあるべきだというわけではない。
好みは人それぞれ、それだけだ。

なので私は、紙媒体の場合は
コピーの力を主導にした「読ませる」広告が大好きである。

昨日ここで紹介した日本ペットフードの新聞広告だが、
コピーを書いたのは児島令子さん。
言わずと知れた大御所のコピーライターである。
まさにコピー主導の「読ませる」広告の見本といってもいいだろう。
この広告に心を動かされた方は多いだろう。
私もその一人で、2番目に好きな広告である。


このように文章の力が強い広告は確実に人の心を揺さぶる。
そして、長く記憶に残っていく。
しかし、コピーを主導にするからといって、
必ずしも多くの文章量を必要とするわけではない。
その例として、FM802の開局告知の広告ポスターを挙げたい。
これは、私が好きな広告として一番目に位置しているものである。

画像がないので文章で説明するが、
キャッチコピーは
” 左へ ひねらんかい ”
デザインは、上を向いた人の鼻を、
別の人の手が左へひねっているものである。
このビジュアルは地下鉄の駅などに掲出する交通広告バージョンで、
別のバージョンもあったようだ。
唯一の在阪FM局の85.1Mhzに合わせているダイヤルを
80.2Mhz、つまり左へひねれといったメッセージである。

この一行のキャッチコピーは、
それだけで心の奥底に響いてくるような、そんな強さがある。

このようにほんの数文字であっても大きな力を持つコピーもあれば、
読み進めるうちにじわじわと心に深く突き刺さっていくコピーもある。
そんな力を持った強いコピーに較べると、
私はまだ、表面をなでる程度の弱いコピーしか書けない未熟者だ。
なのでまだまだ修行を続けて、
そのような力のあるコピー、
読む人の魂を揺さぶるようなコピーを書けるようになりたいと思う

一生涯、ゴールなしの修行を続けるつもりでいる。